後悔しない
神戸の地震から29年になるんですね。 あの日の朝は大阪、梅田のホテルにいてもの凄い揺れで目が覚めたんだけど、午前2時過ぎまで堂山で飲んでて、地震の怖さよりも眠さの方が勝ってすぐに二度寝したんだった。 そして8時頃の強い余震でやっと起きたんだった。 神戸は大変なことになってるのに、何事もなかったように朝食を食べてチェックアウトしたんだよ。
朝9時の梅田は車がほとんど通ってなくて異様に静かだったのが怖かった覚えがある。 京都の実家に電話して無事を確認して、さてどうやって東京に戻るか。 大阪駅へ行ったら、京阪電車は動いてる、近鉄も動き出したというので近鉄で名古屋へ、そして名古屋から東は動いてた新幹線で東京に戻ったんだった。
29年前といえば、二度目の東京暮らしの2年目、ゲイとしての経験はある程度積んで経済的にも余裕が出てきて、仕事も私生活もバリバリに楽しんでた頃。 ガツガツ泳いでガッツリ筋トレして、肉体のピークはこの頃だったと思う。 この頃にSNSがあってデジカメがあったら披露しまくってたと思うね。
実はこの時の地震の体験が、自分をあきらめていくキッカケなんだよね。 このあきらめる、ってのは、何も望まなくなるとか向上心を失くすとかというものではなく、死ぬ時は死ぬんだ、というあきらめ。 いつ死んでもいい、と、死ぬかもしれないからやめておく、じゃなくて、いつ死んでも悔いを残さないように、後悔しないように生きていく、と思い始めた時なんだな。
画像 伊勢神宮、内宮にて