東野圭吾
小説家。 直木賞作家。 推理小説をたくさん書いてる人なのかな。 と、それくらいしかこの人のことは知らない。
そこで、どんなものを書いてる人なんだろうと、短編集を買って読んでみたんだ。
男の子が生まれたら絶対にプロ野球選手にするという父に、やっと生まれた男の子。 予定どおりに幼い頃から野球を仕込んでいって、大学4年生の時にドラフト会議でめでたく指名を受けるまでに成長した。 その連絡の電話を受ける父親に代わって弟に知らせようと、弟の部屋に入った姉が見たものは、
『すみません。 僕はどうしても番野のことが忘れられません。 高校の時から、彼のことが好きだったのです。 彼も僕を愛してくれています。 彼と一緒にいられるのがうれしくて野球を続けてきたのです。 僕は彼とアメリカでしあわせになるつもりです。 僕をさがさないでください。 さようなら。 勇馬』
うぅ~ん、なんと純愛!
そう、この二人は純愛なんだけど、読み進むうちに 『ひょっとしたら結末は・・・』 と想像どおりの展開になっていくんだけど、最後が・・・
階下からは、相変わらず父のはしゃぎ声が聞こえてくる。
私はこのメモを父に見せる瞬間を想像し、ぞくぞくした。
最後の、ほんとに最後の一行で、裏切られたような感じがしたよ。 この短編集の表題は “怪笑小説”。 なるほど、俺たちの恋愛は 怪奇で笑止なものなんだね。
画像。 星飛雄馬。 バッテリーの相手は伴宙太。
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