トランジット
むかし撮った写真の整理をしていたら、こんなのが出てきました。 ’86年の7月、ホンコンのkai Tak(啓徳)空港で、駐機中のエア・インディアの機内からの画像です。 駐機場でドアを開けたままの機内にいるっていうのは、ちょっとない経験でしょ。
これは、アフリカのケニアに行く途中なんだけど、成田を飛び立ったエア・インディアのB 747は途中、ホンコン、バンコク、デリーを経由してボンベイまでのほぼ24時間、トランジットではどこの空港でも機外に出ることが許されず、ずっと飛行機の中にいたんだよ。 それも、エンジンを止めるのは当然として、給油のときは補助電源も止めるからなのか、冷房が止まった機内は蒸し風呂。
7月のホンコン、バンコク・・・、考えただけでも暑いのがわかるでしょ。 なのでこうして、全部のドアを開け放って、少しでも風を入れようということなんだよな。
これは、インドともめてるスリランカのテロを恐れてのこと。 爆発物を機内に持ち込ませないために、乗降しない乗客を閉じ込めてしまう手段をとったわけなんですよ。 乗る客を厳しくチェックして、駐機はターミナルから遠く離れた沖止めにして、できるだけ外部との接触を避けて安全を確保しようということだったんだな。
最近の飛行機は二地点間を直接に結ぶ便がほとんどで、トランジットを経験することはすっかりなくなったね。 何ヶ所にも寄航して客を拾っていっていた、むかしならではの光景ですな。
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コメント
なるほど、トランジットって言葉は聞いたことがあるけど、そういう意味だったんですね。ドア開けっ放しの飛行機の機内から撮影って、ホントすごいショットですね。驚き。
投稿: たい | 2007年12月 8日 (土) 19時33分
たいさん。
飛行機にはたくさん乗りましたけど、こんな経験は
このとき限りです。
投稿: 達 | 2007年12月11日 (火) 00時11分
俺が30位の時アラスカに旅行に行ったんだけど、
北米大陸最北端の街からアンカレッジに戻るまでに途中2カ所停留して客を拾うんです。
油田の基地の街でそれこそ熊のような男達がわんさか乗って来た事、今思えば凄くおいしい光景だったな。
また、行ってみたいな。
投稿: TAKETO | 2007年12月15日 (土) 02時39分
TAKETO。
おお、想像しただけで美味しい気分。
投稿: 達 | 2007年12月15日 (土) 15時31分