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2008年5月 7日 (水)

立ち食い蕎麦

 『これが東京かぁ』 と、東京に出てきたすぐの頃に感じた東京の印象で、忘れられないことがあるんです。 それは、お昼を食べに入った、大きなカウンターの周りに椅子が並んだカレー屋でのこと。

 確かそれは、東京駅の八重洲の地下街にあったカレー屋だったと思う。 ランチ時、食券の自動販売機がないことを確かめてから座った俺に、たぶんそろそろ中年という年頃に差し掛かりそうな女性の店員さんが、水の入ったコップにスプーンを刺したものを俺の前に置きながら発したことばは、

 「ご注文は?」

 『いらっしゃいませ』 もなく 『お待たせしました』 もなく、次に発したことばが、

 「前金です」

 
Sby_042f 昼にはもうちょっと遅い時間に入った立ち食い蕎麦屋、カウンターで立ったままざる蕎麦をすする俺の目の前で店員ふたりが会社の悪口。 

 『俺はおまえらのそんな話を聞きにここに入ったんじゃない』

 と、もうのど元まで出かかったことばを押さえて、そそくさと蕎麦を掻き込みその店を出てきました。 ついこの前の出来事です。

 
 東京は、客を客とも思わないところなのかなぁ。 いま目の前にいる客が不愉快な思いをしたために来なくなっても、他の客が山ほど来るって感じなのかなぁ。 と思った25年前。 いまも昔も、変わらない東京です。

 
画像。 東京・渋谷、ハチ公前にて。
 

 

Dca013 叱りましょう。 腹が立ったら、腹が立ったことを相手に伝えましょう。

 

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コメント

ボクは東京の隅田川沿いの下町の商人の息子なので、物心つくと挨拶の仕方から教わって育ちました。 同じ町内に住む人たちとの関係が最優先みたいな環境。 それなので、母親に連れられて新宿などへ出掛けて食事をしに店に入るたびに、その対応の乱暴なことに驚いたものです。

多分、東京はハッキリと二つの顔があるんですよ。
地元で生まれ育ったニンゲンの世界と、地方からやって来て、なりふり構わず生き抜いて行こうという世界。
彼らは何がなんでもカネを稼いで、田舎の両親・兄弟に仕送りをして、勿論自分も少しでも良い生活をしようと、周囲の目など気にしていられない毎日なのですよ。

ある意味で羨ましいと思ったりもしましたね。
なりふり構わぬ、、、というようなことは、周囲のしがらみに縛られていては、なかなか出来ないことなのでね。
誰も彼もが見知らぬ他人、というのは、どんなにか爽快だろうと、若い頃想像したものです。

達さんとあまり変わらない年齢だけど、ずっと生まれ育った環境で生きてきて、ほとほと自分の世界は狭いなァと思います。
新宿から先のエリアには1年に1度行くかどうかだし、死んだオヤジなどは戦後一度も新宿まで出たことがありませんでした(笑)。

なんだか意味不明なカキコミになってしまいましたが、達さんの見た東京の他に、もうひとつの東京があるということを想像してもらえると、東京生まれとしては嬉しいのですよ。

投稿: こん太 | 2008年5月 8日 (木) 00時49分

  こん太さん。

  コメント、ありがとうございます。
  誰もが見知らぬ他人、の中で暮らす気安さ、それはもう十二分に
  味わい、満喫しましたね。 ただ、それが自分にとってあたりまえ
  になってしまうと今度は、お節介を焼かれたり焼いたり、思いやり
  を求めたりしたくなってくるんでしょうか。 勝手なものです。 歳を
  とったってことですかね(笑

  これからもよろしくお願いします。

投稿: 達 | 2008年5月 8日 (木) 13時03分

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