デフレは妬みから
晴れて日差しはあるのに、寒い一日でした。 明日は真冬に逆戻りとか。 体調、気をつけてくださいよ。
エスカレーターの右側(大阪では左側)に立ち止まる勇気、あります?
右側はきれいに空いているのに、左側に一段飛ばしできちっと並んで昇っていく行く人たち。 乗り場には左側に立つための行列ができていたりしてね。 冷静に眺めるとちょっと滑稽な景色だよ。 みんな、右側に立てば乗り場で待たなくてもいいのに、と思いながら、誰もそうしようとはしないんだよな。
日本人は、極度に “外れる” ことを恐れる。 “外れる” 人を恐れる。 集団の中で、たったひとりだけ違う行動をとる人を、日本人は変人扱いにする。 ひとり、違う意見を述べる人を、その意見をみんなが正しいと思っていても、和を乱す、と抹殺してしまう。 外れる勇気を、ちょっとうらやましいと思いながらもね。
ユニクロがもてはやされ、安さを競う家電量販店が繁盛する昨今、安価なものをより安く手に入れたことを自慢することは誰もが善しとするけれども、豪華で高価なものを手に入れた人をうらやましいと思いながらも、その人たちをちょっと冷たい目で見るのが日本人だよ。 世の中の風潮から外れる人を疎外感を持って冷たく扱う、日本人。
退職金をたっぷりと貯めこんで、潤沢に年金を受け取り、住宅ローンは完済済み。 裕福なお年寄りたちは思い切りお金を使いたいのに、ユニクロで我慢。 豪華な生活をしていると冷たい目で見られて、妬まれるからね。 だからお金は使えない。 デフレ。
画像。 兵庫、城崎温泉にて。
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妬まれるのをおそれて持ってるお金を使わないデフレというよりは、使ってる富裕層の総額がそもそも少ない、将来を心配しなくていいような気持ちに余裕のある人が少ない、という問題ではないかと俺は思います。まあ心配が尽きないのも日本人の特質でしょう。
このテーマ待ってました。「定年退職したビジネスマン夫婦がゆとりのある老後を送るためには最低でも毎月38万円必要」とかいう数字が少し前にありました。そりゃあ“ゆとりある”ためにはいくらあっても足りないでしょうよ。住宅ローンも子どもの教育費も終わったふたりに、この大金いったい何のため?どういう算出根拠?
投稿: ポチ | 2010年3月24日 (水) 16時16分
達さん、早速の丁寧な解説ありがとうございました。
なるほど、日本人の足並みをそろえたがる気質が今の状態の一因になってるかもしれないんですね。
亡くなってしまえば、使えなくなるんだから、感謝されるうちに若い世代に投資するのもアリなんじゃないかと思うんですが。
でも余生のことを考えるとそうポンポン使えるものではないのかもしれません。
「それほど貯め込まなくても、十分生きていける」っていう安心感を社会全体がもてるくらい社会保障が盤石になれば、金払いもよくなるのかも・・・。
投稿: nahoku | 2010年3月24日 (水) 16時54分
僕の場合、借金返済でいっぱいいっぱいで、早くゆとりのある生活が来て欲しい・・。まずは住宅ローンが56歳で完済。あと15年・・。それさえ無ければなあ~。家って、建ててもローンを背負って生きていく・・。なんか賃貸の方がましかもしれません。
投稿: みのる | 2010年3月24日 (水) 18時10分
ポチさん。
どんなにたくさん金を持っていてもこれで安心、とはいかないんでしょうね。 不安な気持ちは金額には関係ないような気がします。 世界経済の理論が通用しない、日本は特殊な国なのではないでしょうかね。
投稿: 達 | 2010年3月24日 (水) 21時22分
nahokuさん。
どんなに社会保障を厚くしても、貯めこむ人は貯めこむのではないでしょうか。
無償の寄付行為があたりまえに社会に根付いている欧米とは違って、支払った金額に対してしっかりと対価を求めるのが日本人。 金を使わせるための“物”を考え出すのは、並大抵の努力ではないでしょうね。
投稿: 達 | 2010年3月24日 (水) 21時33分
みのるさん。
家、部屋を買うために借りた金の金利(儲け)はすべて銀行にいきますよね。 もしも個人の金融が認められて金利が個人の儲けになれば、もうすごい金額のお金が世間を回ることになるでしょ。 経済の構造が変わりますよね。 もしもの時の補償が問題になりますがね。
投稿: 達 | 2010年3月24日 (水) 21時41分