夏

　
　夜明け。　明るくなるにしたがって青さが増して、太陽が出ると一面の、夏の空。

　頭には麦わら帽子、ランニングシャツに短パン、足元はビーチサンダル。　浮き輪と水中眼鏡を持ってスイカ畑とトウモロコシ畑の間のあぜ道を海へ。　子どもの頃の、ウキウキと海まで走ったあの光景を、忘れることはないだろうな。

　
　JRの逗子駅から商店街を抜けて旧国道を渡った先の　“海へ”　の看板のところを左へ折れたあたりから　“海水浴場へ向かう道”　の雰囲気はいまも味わうことができる。　畑はないし今風の住宅が並ぶ単なる道だけど、それでも海に来た、という雰囲気は充分にある。
　強い日差しでできた木陰が涼しくて、アスファルトに浮いた砂にちょっと足をとられたりするけど、時々吹く風は東京と違ってひんやりと気持ちがいい。

　六尺褌で日焼け。　毎年、明日は行こうと夜に準備はするんだけど朝になったら・・・。　そして、やっとのことで重い腰を上げるのはもうお盆も過ぎた夏の終わり、が常だった。　で、毎年、もっと早くから・・・、っと後悔の連続。

　
　梅雨明けした翌日の今日、今年は早々と出かけてきました。　夏になると気分が軽くなるのはいつものことなんだけど、今年は、ここ数年になくハイテンションのようだな。　たった二時間日差しを浴びただけだけど、結構クッキリ付きましたよ。

画像。　神奈川、鎌倉・円覚寺にて。
　

　人生は一度きりなんだし。