赤 六尺褌

　

　曇ってます。　窓辺の温度計は２５℃。　十分に暑いはずなんだけれど、Ｔシャツ一枚では肌寒く感じる朝です。

　俺、初めて締めた六尺褌は　“赤”　でしたね。　赤褌。　付き合いだして、同棲し始めてまもなく、箪笥の引き出しの中にあるのを見て、その場で締めてもらったのが最初だった。　もう１８年ほどになる。

　それまで興味を持たなかったのか。　まだ大阪にいた時だから今から２２、３年くらい前か。　当時のジム仲間のヤツのちょっと変わった日焼け跡を発見したことがあったんだ。　そいつの彼氏が六尺好きの人だったようで、いっしょに海に行って日焼けをしたらしいんだな。　でも、それはそこまで。　そいつも六尺には興味がなかったようで、俺も六尺褌のことなどすっかり忘れてしまったんだな。

　それが急激に嵌っていくことになる訳だ。　同棲していた相手は六尺にはほとんど関心がないようで、持っていたのはその赤褌一本だけ。　ところが俺はその後すぐに買っている。　そして次の夏には六尺褌を締めて日焼けをしている。　さらにその翌年、つまり初めて六尺を締めた２年後には、いわゆる常用し出してる訳ですよ。　物事にはタイミング、ってものがあって、意図してやることよりも大きな成果を生んだりするもんなんだろうな。

　赤褌。　あまり締めないね。　気分を盛り上げたい時とか海に行く時とか、特別な時だけだね。

画像。　三重、神島。　伊勢湾フェリーにて。

　

　気が付かないうちに人生は変わっていく。