六尺褌２０年の記憶 ４年目 日焼け跡

　

　春の雨。　窓辺の温度計は１１℃。　今年初めて暖房を点けずに過ごせる朝です。

　「日焼け跡、付いたよ」　と、六尺褌での日焼けの跡というものを初めて見たのは友人のそれ。　俺が六尺褌で日焼けを始める５年ほど前の、まだ大阪にいた頃。　ジム仲間のヤツで、彼が付き合ってた人が六尺好きで、いっしょに塩○の海岸へ日焼けに行ったらしいんだ。　当時の俺は競パンの日焼け跡をガチガチに付けてて、その六尺の日焼け跡に興味は示したものの自分がやってみようという気にはならなかったんだな。

　初めて六尺で日焼けに臨んだのは新宿の日焼けサロンでだった。　六尺を締め始めて４年目、春だったような気がする。　夏に本格的に日焼けをする前に下地を付けておこうと考えた訳だ。

　六尺褌で日焼けをする目的、それは褌での日焼けの跡を付けた身体を見せたいから。　当時そういった目的をはっきり持ってたかどうかは覚えてないけど、それが目的だったとしか思えない。　二十歳くらいの時にはすでに競パンの日焼け跡があったけど、それも目的は見せる、だったと思うね。

　　競パンの日焼け跡を六尺の日焼け跡に、ってのは苦労したね。　前褌の部分と後ろの捩ったところは白いまま、ケツタブは白から黒へ、だから問題ないけど、横褌のところは黒から白へ、と相反することをやっていくわけだからね。　完成は翌年の夏、って目標を立ててじっくりやりましたよ。

画像。　’０５年の夏に。

　

　身体に墨を入れる、ってほどの決断。　ってのはオーバーだけど、ジムのロッカールームで六尺を締める、ってことに比べたら格段に勇気の要る決断。　だけど、思い始めてから実行するまでに時間は要してないし、一度も後悔をしたことがない。