仕事からの帰り道、空気が澄んできたからか星がきれいに見えてます。 寒さに耐えきれず、もうすっかり真冬のいでたちです。
実は俺、人が死んだ時に “泣く” ということをしたことがないんだ。 “悲しい” という感情が俺にはない、と言った方がいいのかもしれない。 高校生の時に親しい同級生が交通事故で死んだんだけど、それを聞いた時も葬式の時も周りの人は泣いてるのに、俺は何の感情も抱かなかったんだ。
果たして 『親が死んだ時に俺は泣くんだろうか』 と考え出したのはそれからしばらくしてから。 会社の人や知り合い、親戚の人が亡くなって葬式に出た時、泣くどころか、悲しいという感情を一切感じないことを何度か経験した頃。
おふくろは脳出血であっけない最期だったんだけど、医者から死の宣告を聞いた時、いっしょにいる弟はずっと泣きっぱなしだったけど、俺はこの先のことを考えてたのをよく憶えてる。 医者にも寺の坊さんにも葬儀屋の人にも至極冷静に対応していたものよく憶えてる。
ただ、葬式では涙が出た。 喪主として挨拶をする時に涙がポロポロこぼれて、言おうと考えてたことの半分も言えなかったんだよ。 それはね、悲しいからじゃなくて、マイクを持って、葬式に来てくれた人たちに面と向かった時、幼い頃から見慣れ親しんだ近所に住むおじさんやおばさんの顔を見た瞬間に 『お袋はこんなにもみなさんから慕われていたんだ』 という感動の涙だったんだな。
画像。 京都、八瀬にて。
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